勝手がお好き!!~徒然満載

ゲーム依存症の創作好き

魔法使いになりたくて 転生編 5-1

六歳の冬休み、始めて家への帰宅。ミラーは途方に暮れていた。家に帰っていいものだろうか?あんなに脅えてる両親の元へ。




時代は変わっていた。人間界でも魔法を使うことが許され、魔法使いたちが一種の集落を作り暮らすことができるようになっていた。魔法庁は人間の役所にも人材を派遣し、人間への干渉を深め魔法界には人間の使う便利なアイテムとシステムがどんどん導入されていっていた。




そんな時代でも、より人間は魔法使いを怖がり遠ざける節があった。その中で物心つくころには小さな魔法が使え、胸に刀のあざがある少女を両親は嫌い、魔法学校へとっとと放り込んでしまった。それだけに家に帰っていいのか分からないミラーだ。
「ミラー迎えに来たよ」
「…貴方は誰?」
「カシオネ=フォレスト…未来の伴侶だよ」
「はんりょ?」
「卒業するころになればわかる」
「帰る場所がないんだろう?ついておいで」
ミラーは一瞬躊躇したがついていくことにした。なぜか安心できるその声と何故か起きるデジャヴ。吸い寄せられるように歩いていく。駅のホームを降りたところでカシオネは手を取って
「風よ印を示したわが家に導け」
とぶとそこには家があった。もうひとつは錬金術の工房だろう。何故知ってる?ミラーは不思議に思いながらも部屋をとんとん案内もいらずに歩いていく。確かここが私の部屋…カシオネを見ると目を細くして笑い頷く。入っていく。ベツドと勉強机に箪笥に椅子それだけが置かれた殺風景な部屋…でも落ち着いた。もともといろいろ置くのは好きじゃない。
「俺からのプレゼント」
というとトランクと杖が渡される。
「あるからいいのに」
「使ってごらん。全然違うはずだから」
「わかりました。来学期から使用させてもらいます」
「ミラーは大人っぽいね」
「子供らしくないって親に不気味がられたくらいですから」
と苦笑する。
「そっか、荷物を置いて少し休むといい…そうだ家にいる代償を貰うよ」
そういうと、ミラーの前で膝まつき
「唇の力をぬいて、どうか怖がらないで」
そう言うとカシオネは口付けをしてきた。舌が入ってきて小さな口を愛撫する。あまりの感覚に腰が砕けるミラー。口付けはやめないままベツドに寝かせる。口付けは続く唇を離した時にはミラーは恍惚として我を失っていた。目をつぶら
「おやすみ」
と今度は頬に口付けして部屋をでていった。




我に返ってガバっと起きるミラー。唇を触る少し腫れっぽい。夢じゃないみたいだ。ミラーはついて来てしまったが、これからどれほどの代償を払わなきゃいけないのかと思うとぞっとした。それでもミラーは家に帰る気にはなれなかった。カシオネを探すがいない。そうだ工房だ。走っていく。入ると椅子が置いてあった。仕事は邪魔しちゃいけないと何故かわかるから座る。カシオネが
「まだ当分終わらない。食べ物は台所に用意してあるから先に食べなさい」
と言う。
「まだ三時よ。夕食には早すぎる」
「昼食をとってないだろう」
「お昼の時間はすぎたわ。どうでもよくなっちゃった」
「お前らしい。これから言うことは独り言のようなもんだ。飽きたらでていけ、呼び方はカシオネでいい」
「わかった」
「もう、随分と昔、既に数えるのもやめてしまったが俺は最初の人生を終えた。相手の力を見切れなかった俺のミスで俺は戦いの中死んでいった。側にいたのがミラーお前だよ。いろんな歳の差で生まれてきたがさすがに14歳差はきついな。俺は未来の伴侶だと言ったが好きな奴ができたらそいつと暮らすといい。お前が卒業する頃、俺は生きてる保障もない。だから口付けだけは貰う。他の男じゃ忘れられないほど深い口付けをしてやる。それ以上は卒業するまでは求めないつもりだ。ミラーお前も俺も気が遠くなるほどの前世を背負い現世を生きているんだ。悲しいことに俺はお前を愛することはできても幸せにすることはできない運命らしい。だからお前がお前自身の歩むべき道をみつけたら、そのまま歩むといい。今回、俺はミラーを見つけなかったように生きようと思ってる。本当なら今年も探しに行くのはやめようかと思ってた。だけど少しずつ変わってきている境遇が、お前を人間社会で生きられないように魔法使いとして生きるように、そして孤独と戦うような境遇になってきているのも知っていたから…探さずにいることもできなかった。今回、俺はお前の側にいてやれない。それがどんな結果を生むのか俺はわからない。できるなら幸せになって欲しいと願うよ」
「それだけ?連れてきといてそれだけ?泣きもわめきも喜びもしないの?」
「今は錬金術中だ。感情のスイッチは切ってある。だからこうしてしゃべれるんだ。普通じゃ苦しすぎて、しゃべれる内容じゃない」
「ミラーも見るよ。小さい頃から繰り返しの夢、今のカシオネとさほどかわらないカシオネが死んでいくだろう姿」
「知ってる。話ているうちにできたよ。我ながらこれだけ集中がかけても話しながらでもこの早さで作れるのだから体のもつ記憶はすごいもんだ」
そう言いながら片付け始める。
「さぁでよう…また口付けしていい?」
「何故、聞くの?ここにいる代償なんでしょう」
「代償は一日一回でいい。その代わり本気の口付けがいくよ。今聞いたのは俺の欲だから」
「…いいよ。好きなだけすればいい。人より経験が早いだけでしょう?」
「早いというより早すぎるかな」
そう言いながらも口付けしてくる。先ほどの眩暈をするような勢いも威力もない。ただ受け止めとけばすんだ。




体が覚えてるとはよく言ったもんだ。学校もほぼ不自由なく過ごしてた。朝は走り、学習し。昼は図書館に行き。夜は学習して土曜の午前中は空き教室でもみつけて寝ている。午後と日曜はやはり学習する。食べる場所も、寝る時間も、遊ぶ場所も、学習する場所も何故か決まっていた。ただミラーは基本一人だった。人間界の住人の人間という特質とミラー自身が誰も受け入れないような孤独さを求めるところがあった。誰かがたりないとは思った。けどそれがカシオネだと気づくことはなかった。入学すると同時に始めた体力作りと前世の記憶が彼女から水泳の苦手意識をとりさっていた。さほど早くはないがそれでも嫌ではなくなっている。




夏休みもカシオネは待っていた。胸が熱くなる。待っててくれる人が居ることがこんなに嬉しいことだとは思わなかった。一日、一回大抵寝る前にされる失神するような激しく熱く長い口付けを除けば優しい口付けをくれる人だった。小さなミラーはカシオネに応える術はしらなかったけどすでに受け入れることは抵抗なくなっていた。来学期は三年に飛び級することを伝えると少し驚いた様子だったが
「あまり無理はするな」
その一言だけ返ってきた。カシオネが錬金術師として天才的なのは薬の作る、種類、速さ、質、売れ行きからも子供ながらにわかりきった事だったが四年を前にして悩んでいた。ガーディアンや騎士になるべきか錬金術師か錬金術の助けになるものになるか…なので夏休みに思い切って聞いてみた。
錬金術師になるのは難しい?錬金術の役にたつ職業って何?」
カシオネは目を細める。
「卒業しても側にいてくれる気かい?」
「わかんない。でも今、帰る家はここしかなくって…戦士系に進むか錬金術師になるか迷ってる」
錬金術師にはなれるよ。ただし並だ。君の能力で今から始めたんじゃそこらへんにごろごろいる錬金術師とかわらないだろう。戦士になることを進めるよ。騎士にしろガーディアンにしろ君は向いているはずだ。この家に残りたければ、その能力を生かして狩人になればいい。そうすれば俺の負担は随分と軽減するけどね」
「狩りにでかけてるから時々家を空けるのね。狩人になればカシオネは錬金術に集中できるのね?」
と聞くミラー。
「ただし、それは俺の女になることを意味する。他の男は連れ込むな。それなら村で家を借りて生活しろ。狩人が勤まるならガーディアンくらいにはなれる」
「カシオネの女って何をするの…」
「毎晩抱かれて、子供ができるようなら産み育てることだ」
「結婚しろってこと?」
「人間社会だとそうなるな。魔法社会には結婚はない。まだ好き嫌いもわからん子供だろう。選択は変わらない。攻撃魔法、技術魔法、魔法言語、に幻術か薬学かの選択だ」
「そう、心配するな、俺はお前の未来を簡単に奪ったり…」
「カシオネ?」
「嫌…奪いつづけてる。嫌ってほど未来を切り裂いてきた…俺には、お前の未来に干渉する資格はない」
うつむいたカシオネから涙がこぼれる。
「カシオネ…」
小さな心がズキンズキンして熱くなる。これはなんだろう…これも前世の記憶のせい?




冬休み空けには五年生に飛び級したミラーは二つ年上の人たちと勉強する。嫌がらせがひどい。教科書を破られたりノートを破られたり、仕舞いには10人がかりでスカートをナイフでずたずたにやぶられる。暴れる際に皮膚も傷つきパンティも引き裂かれたところで、たまたま通りかかった先生が
「何してるんだ!!」
と飛び込んでくる上着で下を隠され寮に行き、医務室にいく。
「ミラー君もクラスに打ち解けようとしないのがいけないんだぞ」
「ノートを貸せという生徒なら沢山います。食事をしようという生徒はいません。二つ年下がトップクラス維持してるんです。妬まれるのは仕方ないことかと」
とミラーは冷たい声で言った。




そう言ったミラーは次の夏には七年生になっていた。ミラーは九歳。周りは13歳の四歳差がついていた。この年、一人の男の子から声をかけられた。
「僕はポニアン=レイニー、君だ。四つ飛び級した女の子は。勉強を一緒にしないか食事もだよ」
「私と付き合うとろくな事ないわよ。友達がみんな逃げちゃう。人間なんだから」
「でも君はどの魔法使いよりも優秀な方だよ。決闘も負け知らずなら狩りにもその歳で一人ででると聞いた。勉強は言うことなくトップクラスだしね。何も卑下することはない」
「…ミラーよ。ミラー=レルゼン。周りに嫌われてもいいならどうぞ」
「ありがとう。ミラー。できる限り側に居て君を守るよ」
ぽっと頬に紅がさしたミラーだった。
「そいつと付き合うなら仲間から外れろ。昼飯も学習もどこかでやれ」
ミラーはいつもの場所で食べるのがなんとなく嫌で、適当な場所を探していた。
「こっち、こっちなら物陰になるから気にせず食べれる」
ポニアンと二人で初めて食事をとる。彼の話は昆虫や景色のことで埋め尽くされ、ミラーはただ微笑んで聞いていた。
「こーゆ話嫌い?」
「ううん。人とここで食事をすること自体始めてだから」
「四年間も一人で食事をしてたんだね可哀想に…」
「そんな風に言わないで、気の合わない人たちと合わせて食べるより、ずっとましなものよ」
「僕は君を離さないよ。君には早くってわからないかもだけど、一目ぼれってやつなんだ。厳しい目、どこか冷めたしぐさそんなものを女の子らしくしてやりたいと思った」
「私は私だわ」
「でも君の全てではないだろう?」
「確かにそうかもしれないけど…」
「ほら、もう自信がなくなった。…そんなに残すの?口つけてないのは何?」
「パンくらいなものよ」
「ならパンだけ貰うね」
ズキンと心臓が痛む不快な痛み。何故?
「学習室では勉強見てあげるよ。わからないところはない?」
「ないわ」
「苦手なところは」
「自分でやらなきゃわからなくなるでしょ」
「ならノート見せてチェックしてあげる」
と取り上げる。仕方なく教科書を見るミラー。
「これ習ってるところよりずっと先の問題だよ?」
「なにか問題でも?」
「トップクラスをなめてたよ。ごめん。俺より全然できてる」
土曜日の朝
「土曜の午前中しか休まないの?すごいね」
「どこ行くの?」
「空き部屋」
とすたすたいって教室を覗く。次の部屋に行く。
「今の部屋は?」
「先客が居た」
「娯楽室は?」
「煩いから」
「そんなこと言ってるから友達ができないんだよ。おいで」
無理やり連れて行かれる。仕方なく教科書を読むミラー。
「ここまで来て教科書を読まなくても…それよりチェスしない」
「負けても知らないわよ?ルールは?」
「さすがの僕もルールも知らない子に負けはしないよ」
と笑うポニアン。そこへガラガラとチェスが押し倒される。
「何するんだ」
ポニアンは無視され、腹に蹴りをいれられるミラー。椅子が倒れた。同時に振るう杖。
「大地よ足を石に」
とミラー。ドスンと音と共に足が地に着いた。
「でるわ」
慌ててついていくポニアン。
「医務室行ったほうがいい」
と引きずられていく。
「内出血しているわ一週間から一ヶ月は痛いわよ」
「治癒魔法は?」
「ポニアン、毛細血管が切れただけよ。痛みは有るけど治癒魔法ではたいした効果は得られないわ」
と先生。
「ミラーは我慢するしかないのか」
「無駄骨だったでしょう。行きましょう昼食の時間よ」
入れ替わりに石になった足を治しにもらいに医務室に蹴った奴が来た。
「君には君のペースと経験があるんだね。もうなにも言わないよ」
それから二人の時間は流れた。




冬休み、カシオネに口付けをされる。少しの抵抗感をカシオネは見逃さない。
「学校でなにかあったのか?」
「彼氏ができた」
「口付けは終わりにしたほうがいいかな」
胸に飛び込むミラー。
「もう遅い。したことの経験はなくならない。それよりカシオネの口付けのほうが欲しい」
カシオネは黙って口付けをした。それは長くてなかなか唇が離れなかった。




夏休みがあけると二人の付き合い方は決まってきた。勉強はミラーが教える側に、食事はポニアンがおしゃべりをリードし、土曜の午前中は外へ散策へ行くことが多くなった。ミラーが連れて回る。
「よく知ってるね」
と言われると
「知らない。デジャヴ、どこになにがあるかわかる」
「予知能力とか透視能力とかあるんじゃないミラー」
「それだと説明が付きやすいわね」
「占術習っとけば良かったね」
「敵が多いからそんなわけにもいかない。戦える人間にならないと」
やはり土曜の日、雨の日で空き教室でうとうとしていると、唇に触れる感触で飛び起きる。
「ごめん、君の寝顔見てたら我慢できなくて、改めて口付けしていい」
と聞くポニアン。ミラーは何も言わない。
「いやかい?」
と不安そうな彼をみて
「いいよ」
と笑うミラー。そっと口付けされるミラー。触れた唇が離れる。怪訝におもいながらもポニアンを見る。彼は満足そうに
「受け入れてくれてありがとう」
と笑う。それからひと目のないところでは彼は触れるような口付けをしてきた。
これが一番最初の口付けなんだと知るのはカシオネに笑われてからだ。
「なにがそんなに可笑しいのよ」
「それは母親が子供に、家族が家族にする口づけだよ。ごく普通の口付け。本来、最初に体験するものだ。だけど親に嫌われてたお前は経験することなかったし、おれは手順を飛び越してディープ・キスをお前にしていたからな。まだお返しはしてもらったことはないが…」
「お返しって…」
って真っ赤になるミラー。
「してきてみろよ、返し方を教えてやるぞ」
と意地悪く笑う。
「私には早すぎるでしょう」
「まったくだな」
と笑うカシオネ。




冬休みがあけて、二人で散策していると20人以上の人間がでてくる。クラスメートが混じってるがほとんど上級生の感じだ。
「どうしたんですか皆で集まって何か…」
ミラーに襟首をつかまえられるポニアン。
「逃げるの早く。大地よ土嵐をおこせ」
走るミラーとポニアン。
「どうして逃げるの?話せばわかる…」
「そんな連中じゃない。退学スレスレの不良グループのメンバーがほとんど」
「だってクラスメートが居たじゃないか」
「風よ木の葉で私たちを隠し通せ」
前からでてくる上級生。
「風よ三人分前に二人を移動せよ」
瞬時に上級生の裏にでて走る。
「大地よ刺茨の拘束を二人の四肢に与えよ」
「大地よ束縛を取り消せ」
消えない!
「どうして…打ち消せない…」
「八年生といえど所詮四年生の魔力。俺は12年生のトップでね。あんたみたいに実力も考えずにぽんぽん上がる。飛び級生は嫌いなのさ。それに実質こいつらの頭張ってるしな。クラスメートからの依頼だよ。色気づいた餓鬼を一度犯してみたいとさ」
くすくす笑う。
「離せ、このーこんなことして先生にばれたらだだじゃすまないわよ!」
「安心しろ話す気力もないくらいいたぶってやる」
それからがひどかった服を破り取られ何人もの人間の手に舌にいたぶられ、それをポニアンは見せ付けられている。
「餓鬼の癖にいっちょまえに立ってるじゃん。好きな女の処女、破りたいよな。俺たちのこと誰にも言わないってなら一番乗りさせてやるぜ。そうだな、しゃべっても結果は同じなんだが最後にやらせてもらうのとどっちがいい?12生の後じゃ、ゆるゆるだぜーっ」
周りが笑い倒す。そして、やーれ!やーれ!やーれ!の響き声。
「誰にも言わない。ミラーの処女をくれ」
とポニアン。拘束が解かれる。周りの視線に犯されながら、現実に二年弱つき合っていた人に犯される悲しみ。あまり濡れてない膣に始めて入れるのは難しいらしく、周りに笑われながらやっと中に挿し込む。さほど動かずに彼は射精した。
「ほらどけよ、次は俺とクラスメートだ」
途中で我慢できなくなった奴らが口を尻を胸を犯す。途中滅茶苦茶な姿勢をとらせる為、足だけは拘束をとかれた。自分の苦しみだけでもやっとなのに、
「うぁぁぁっ、やめてくれ。ゆるして、うぐっわ」
響き渡るポニアンの声。向きをわざわざ変えられポニアンを見えるようにしてまた犯され始める。彼はまた拘束され口を尻を犯されて泣いていた。金色の力が暴走する。全てを飲み込み、全てを散りに変えていく…残ったのは一人、ミラーのみだった。何故か家にとんだ。先生のところじゃなく…カシオネの家について扉を叩く、入る気力まではなかった。意識がとんでいく…




目が覚めると寝巻きを着て傷は治癒魔法がかけてあり髪は結ばれ自室にいた。体のダメージは残っている。やっとこ体を動かすと工房に向かう途中
「ミラーこっちだ」
と声がする。カシオネは台所に立っていた。引きずるように体を動かし、カシオネの背中にしがみつく。
「私、私…」
「記憶は読んだ。何も言わなくていい。少し腹にはいるか?」
ミラーは首を振る。
「食べてみろ。試しに」
ミラーは食べる。喉が胃がスーッとしていくのを感じた。
「これは?」
「薬膳だ」
「食べれそうだな。なら後だ」
つかつか歩いてきたと思ったら抱きかかえ、開けたのはカシオネの自室だ。
「カシオネちょ。ちょっと、まって。過去見したなら今私が何されて何したかわかってるでしょう?」
ベッドに降ろすと、服を脱ぎながら
「だから抱くんだ。今抱かなくてどうする。強姦されてきた自分のものを、悠長に癒してやる余裕なんてない」
口付けが待ってた。それはカシオネとしかしたことない体験だ。甘くなった体に先ほどの衝撃が起きる。
「やだ、やめて、どいて」
大きな体からは逃げられない。やっとの思いでベッドからすり落ちたかと思うと片手で戻される。すごい力だ。叫び喚いたのも最初のうちだけだった後は涙だけで耐えていたが、いざ入ってくると
「!痛い。カシオネ痛い、なにこれ」
そう言いながら付きあげてくる
「ああああっ。はぁはぁ。あう。ああああっ。んっくはっ」
20人に犯されてもさほど濡れもしなかった体は絶頂をむかえた。ほんのしばらく失神していたみたいだ。起きるのをまってたのだろう。
「次、口」
「無理、こんな、おおきなものはいんぐっ」
無理やり喉の奥まで入れられ、最後には飲まされてしまう。吐き気が襲う。
「吐くんならベットじゃなく床にしてくれよ」
まるで当たり前のように言う。
「動かない体をうごかして床に吐く」
「次、アナル」
「ひぃーーっ、あつ、ああ、ああああっ」
ビクンとして体が痙攣するこんなんでもいく。
「ひどい、こんな仕打ちひどすぎる」
「なら、なんで俺のところにとんだ?なぜ今、俺は生きている?」
後ろから
「愛している」
そうささやかれた。ビクンとする体。
「普通、お前の力の暴走は助けたい奴まで巻き込まない。犯された地点でお前の男は愛する人から憎む人に変わったんだ。だから巻き込まれて死んだ。どうする。先生に全部話して退学してくるか?それとも…沈黙を守り卒業までやり通すか?知ってる奴が居たとしても、したことがしたことだ口にはできまい」
「八年まで来てる…あと四年頑張ってくる」
「そうか…傷薬だ…殺菌剤まで入ってるからしばらく塗っとけ。初潮は始まってないな?不幸中の幸いだ…俺は最悪の例も体験してる…」
後ろから抱きしめる。
「側にいるのならこんな思い絶対にさせなかったのに…すまない」
「な、なんでカシオネが泣くの」
泣きたいのはこっちなのにと振り向く。
「あまり男の涙は見るな」
ミラーはカシオネの頭を抱えながら
「あいつ、私を抱きながら涙はおろか、すまないの一言もなかった…自分が犯されてたときには泣き叫んでたのに…淡い夢だったなぁ」
「どうあがいても、俺が居る限り、お前は俺のものになる」
カシオネの涙は止まってた。口付けされる。もう遠慮がない。めまいがしそうな中、始めてミラーは舌を動かした。迷わず絡んでくる舌。
「はぁ、はぁ」
息が切れる。
「癒えたろう?深い傷はえぐり出すしかないときもある」
触られてビクンと反応する体。体はさっきより辛い。でも心は随分と楽になった…私は最初からカシオネのものだったんだ…10歳の小さな恋の花が咲いた。


















転生編 4-3 
http://d.hatena.ne.jp/MitamaToki/20140504
http://sns.atgames.jp/diary/26150885




転生編 5-2
http://d.hatena.ne.jp/MitamaToki/20140506
http://sns.atgames.jp/diary/26166899




















1
http://sns.atgames.jp/diary/24196318

4.5
http://sns.atgames.jp/diary/25535835

17
http://sns.atgames.jp/diary/24672222
本編終了 継続あり

上級生偏
25
http://sns.atgames.jp/diary/25010325

30.5
http://d.hatena.ne.jp/MitamaToki/20140207

白魔術学校偏
32
http://sns.atgames.jp/diary/25217523

35-カシオネサイド
http://sns.atgames.jp/diary/25239873

社会人偏
36
http://sns.atgames.jp/diary/25246894

38-エンジェルサイト
http://sns.atgames.jp/diary/25261610

交流偏
39-1
http://sns.atgames.jp/diary/25291614

39-ミラーサイド
http://sns.atgames.jp/diary/25291670

39-カシオネサイド
http://sns.atgames.jp/diary/25291779

67終
http://sns.atgames.jp/diary/25623256

外伝 エンジェルとトワイヤル
http://sns.atgames.jp/diary/26180037

カルラナ偏
68
http://sns.atgames.jp/diary/25732810

82終
http://sns.atgames.jp/diary/26017036

転生編1-1
http://sns.atgames.jp/diary/25652393

転生編2-1
http://d.hatena.ne.jp/MitamaToki/20140222

転生編 3-1
http://sns.atgames.jp/diary/25821996

転生編 4-1
http://d.hatena.ne.jp/MitamaToki/20140502

転生編 5-1 
http://d.hatena.ne.jp/MitamaToki/20140505

転生編6-1
http://sns.atgames.jp/diary/26171558

転生編 7-1
http://sns.atgames.jp/diary/26184654

転生編 カシオネ
http://d.hatena.ne.jp/MitamaToki/20140307

転生編 ミラー
http://sns.atgames.jp/diary/25771742

終章
http://sns.atgames.jp/diary/26215450