2014-01-01から1ヶ月間の記事一覧
それは正月もすぎ、月半ばの頃だった。外ではドラム缶に薪をくべ燃やしていたがさほど温かみの役にはたたない。籐蛇芳樹(とうだよしき)の連れという立場だけでなにもしていないさなが火にあたることは許されなかった。芳樹自身も火にはあたらない。火にあ…
さなにはどうしても好きな相手が居た。小3の時、森に迷った。私を助け出してくれた人。あのままだったら遭難届けがでてたろう。歩けなくなっていた私を負ぶって森を抜け家までとどけてくれたひとだ。名前を籐蛇芳樹(とうだよしき)と言って5つ上の人だった…
ミラーが上着を脱ぎ。胸を絞る。子供が生まれたのだから当然なのだが胸が張って仕方がない。ビンにミルクを搾り出していた。届けてもらえば飲ませてもらえるのか?そんなことも考えるが、雑菌が入ってても困る。捨ててしまうのが無難だろう。 鍵が開く音が聞…
二人は休みをとってカシオネの家にきていた。 「そういう訳で俺たちには子供はできない。早すぎるけど確定してしまった事実なんだ」 とカシオネ。 「そっか…末っ子のお前が一番錬金術を好きだった。楽しみにしてたんだが…別れる気はないのだろう?」 「ない……
「お前の中に腕沈めていい?」 カシオネが聞く。 「それって…怖いよ…」 とミラー。カシオネとの間では対外の体位を経験していたが、それでも思い切った提案だった。 「子供の生まれてくるところだから入らないわけじゃない」 「わかるけど、少しだけ時間頂戴…
川で小3の時、溺れかけた。いや溺れた。 それを助けてくれた少年がいた。 千恵子はそれ以来、その少年を見続けていた。 見続けている間に名前も知った。歳も知った。 5歳上のその少年はどんどん素行が悪くなっていった だれも近づかないような不良グループの…
ミラーたちは三年生になっていた。そして例のごとく六人が呼ばれる。 「今回はねー、二つ仕事が来てるの。ミラーたちとサンドラたち四人に分けるか迷ったんだけどミラー、カシオネ。ミラーはサンドラ側へカシオネ、アガルス側へついて三人で仕事をこなしてく…
ミラーたちは3年生になっていた そして例のごとく6人が呼ばれる 「今回はねー2つ仕事が来てるの ミラーたちとサンドラたち4人に分けるか迷ったんだけど ミラー、カシオネ。ミラーはサンドラ側へカシオネ、アルガス側へ ついて3人で仕事をこなしてくれる? そ…
一年間の基礎訓練を終え六人は二年生になったところだった。二年になると真っ白なブレザーが支給され、それが制服となったが、実践が多いことで六人は大方、ジャージを着て過ごしていた。 ミラー、カシオネは事務室に呼ばれていた。どうやら白魔術師学校は白…