勝手がお好き!!~徒然満載

ゲーム依存症の創作好き

魔法使いになりたくて 転生編 3-6

12年生になったカシオネとミラーは19歳と18歳になっていた。もう体は大人になっていた。特にカシオネは我慢の限界を超して土曜の朝だけでなく、日曜も朝も寝る前も、時には昼さえも求めるようになっていた。求め方は激しく、やる場所は危なっかしい場所なこともあり、口を閉ざされ中に入ってくる。声の出せない快楽を、服をぬがないままのセックスをどれほど味会うことになったかしれないミラーだったが、もともとその気のあるカシオネは楽しみこそすれミラーの辛さは考えてくれなかった。こうなると普通に気を許して抱いてもらえる土曜の朝が一番待ち遠しかった。




土曜の朝、小屋につくと。さっそく服を脱がされていく。
耳元で、
「いつも辛い?」
とささやかれる。
「うん。結構辛い。それに成績さがってるし」
「二つ下がっただけだろう」
「でも、もっと下がったら?」
「何もできなくても。俺の伴侶として動けばいい。むしろ危険な場所には置いておきたくない」
「それでは私の学歴もカシオネとの訓練の日々も無駄になるわ」
「それでも離したくない。やっと手に入れたミラーだ。お前が一番近いんだ。最初の記憶に…」
「どんなミラーも愛してる。そう言いながら最初のミラーを探すのね。貴方はいつもきっと…」
と悲しく笑うミラー。カシオネが抱きしめる。
「すまない。すまない。すまない。どんなミラーも愛してる。それは間違いない。だけど俺の記憶は、最初のミラーから始まるんだ…どうしても…」
「声が震えてるわ。カシオネ、懺悔はいらない。悪いのは私。貴方を思い出せないわたしにあるのだから」
「そんなことは決してない。俺の我侭だ。こうしてミラーに出会えることだけを願い続け生きている俺の縛りだ」
そういうと口付けしてくる。普段の求め方がきつくなった分、土曜のカシオネは優しい。どこまでも優しすぎて普段の彼を忘れ去ってしまう。本来彼が持つサディスティックな本質も念頭から消えてしまうのである。そして時々とんでもない思いもするのだが、ミラーはそんな部分も含めてカシオネを愛してた。それこそ今の私が彼を好きなのか、それとも魂が彼を求めてるのかわからない。ふと思う。
「カシオネ?カシオネは、最初からそんなに人をいたぶるのが好きだったの」
「いや、餓鬼の頃は普通な、いや、優しい部類の人間だったな。ミラーの俺への依存度が高くなるほど俺の隠れた本質がさらけ出されてきた感じかな…既に前世の記憶に残ってる俺は餓鬼の頃からサディスティックな奴だがな」
「そう…」
「苛めてほしいのか?」
「優しくていい」
「面白くない奴だな」
とつまらなそうな声がする。
「そうは言うけど毎日、声も出せずに何回もいかされるのよ。週に一度ぐらいいいじゃない」
「お前の体、過敏になったな。いつもの事だが俺用に作られていくのが手に取るようにわかる」
「これだけ頻繁に抱かれれば…第一カシオネの声や触れる手でもう高揚感が違う。そうでなくてもカシオネは口付けだけで…」
「ああ、いかせられるな。少し本気出すぞ。あえぐ姿くらいみせてみろ」
「さっきから充分感じてるわよ…」
だがしゃべってる余裕はなくなった。人のいない森の中、ミラーのあえぎ声だけがこだまする。




「こーんな所でやってたんだー。見つからないわけだ。先輩」
ビクンとするミラー、だがカシオネは舌を指に変え中をいじりまわすのをやめない。
「カシオネとめて、お願い」
「いやだ、お前は感じてろ」
感じはする。でも急な展開に声は押し殺してしまう。
「何の用だ。消えろ。邪魔だ」
ミラーの体がビクンとして痙攣する。息が荒い。いったのだ。それでカシオネの手はとまりミラーの蜜所から手を抜く。
「もう一度言う。消えろ。女の顔を蹴るぐらいのことは、俺はするぞ」
「いいですよ。レイプされたと泣きますから。それよりあと半年、平和に過ごしたいと思いませんか?この小屋を私に頂戴。半年後、卒業してからでいいですから。それから先輩に彼女の前で優しく抱かれたいな。今みたいな苛めじゃなく。毎週土曜日の朝に来ればいいのかな?カシオネ先輩は、彼女と付き合って随分長いと聞きました。口付けも半端じゃないとか。私は上手な人と経験したいの。ただやりたいだけの愛し方も知らない連中とやるのも飽きちゃった。いきたいんです。彼女みたいに上手な人に愛されるのは羨ましいですよね」
「断る。帰れ」
「いいんですかー?先生にも皆にもばらしちゃいますよー。先生の手で撤去されるかな?他の子が押し寄せて使えなくなっちゃうかなー」
カシオネが厳しい顔で考える。苦痛の表情をしながら
「ミラー、耐えろ。俺はこの女の望みをかなえる。知られたくはないんだ。誰にも…現世はいい。来世で他の奴が使ってたり、撤去されてたりしたら俺には耐えられない…ここは特別な場所なんだ…許してくれミラー」
カシオネは後ろから抱きしめられる。
「私は現世だけの存在…カシオネの思うようにすればいい」
「もうひとつ飲めない条件がある。ここは誰にも使わせない。俺たちが居なくなっても使うな。お前一人ならいい。だが男を連れ込むなら、ばらしてるのと同じだ。卒業しても見に来てやる。もしも使っていたら男ともども殺すからな」
それはカシオネの本気の言葉だった。女はつばを飲む。
「わ、わかったわ。だから殺さないで」




それでも次の土曜の日、食事が終わると女はついて来た。どうやら本気で実行する気らしい。ミラーはせっかくの土曜なのにと重たい気持ちになった。それでもカシオネの思いを考えるなら自分は何倍もましだろう。カシオネは避妊薬を飲ますと15分ほどミラーと談笑してた。かと思うと女の方を振り返り
「覚悟はいいか?」
とだけ聞く。女は当たり前のように微笑んでみせた。地獄の始まりとも知らずに。カシオネはいきなり女の首を絞めた。開いたくちに口づけをする。手を離すと咳き込んでしばらく声がでなかった。
「何するのよ本気で殺す気?優しく抱いてと条件だしたはずよ」
「殺したくなるような存在を優しく抱けるか。本気だとその身に染みこませてやる」
「そんなことしたら、本当にばらすから」
「ばらせるかな?本気でいきたいんだろう?」
そう言うとカシオネは女を抱いていく。噛み傷、引っかき傷、乱暴なキスマーク、それでも女は感じまくり、いきまくっていた。ミラーの比じゃない。ミラーの目は冷静だ。カシオネが怒っているのがわかる。それでいて女を抱くことに、手は抜いていない。体が感じて火照って仕方ない。それでもミラーは自分で自分を慰めたりはしない。抱かれた後、女は放心状態だった。それを蹴飛ばして正気に戻す。女は
「ばらしてやるから」
と言う。あごを持ち上げ口付けをする。
「来週も味わいたいだろう?来週は優しくなるかもだぞ。お前のでかた次第だ。一週間いい子でいろ。今日はもう帰れ」
女は素直に帰っていく。次はミラーの番だった。
「他の女の人を抱いたその手で抱くの?」
「いやか?」
「いい気分じゃないわ」
「なら慣れろ。あの女が諦めるまで毎週続くんだ」
そう言うと女と同じように抱く。痛みも快楽も耐え忍んだ。気が何度も吹き飛びそうになりながら多少のあえぎをもらすだけですます。
「毎日耐えさせてるとはいえ、本気の俺に耐えて見せるのはさすがだな」
「だって嫌でしょう?あの女と同じ反応されるのは…カシオネが傷つくだけだわ」
カシオネの動きが止まりとても優しい顔をする。この日、カシオネは本気でミラーを抱いた。にもかかわらず控えめな反応で耐え続けるミラー。ミラーは本能にはまかせない。カシオネが何度も生まれ変わって身につけてる技術だ。狂わせることなど簡単なんだろう。だから狂わない。それはカシオネが自分の過去を卑下することにしかならないから、ミラーはカシオネの女として耐えてみせた。




週を追うごとに、女へのカシオネの抱き方は優しくなり、いきかたは激しくなる。いつも放心状態になるまで抱かれるので、頬を叩いては起こされる。逆に傷が増えていくミラーを見て勝ち誇ったように帰るようになったが、ミラーにはどうでもよかった。カシオネが女と何かを話す。薬の束を渡している。50本はあるか?
「あの女、もう少しで来なくなるから、もう少し我慢しろ」
「どうして、わかるの?」
「今、魅惑剤を渡して他の男と試してみろといった。過敏になった体にはさぞ辛かろうが、あの女の望みはかなう。とりあえず50日分あれば卒業までは邪魔してこないだろうさ」
だが次の週も来た。
「先輩、私のほうがよくなってるでしょう?ずっと優しくなったもん。傷だらけの彼女もかわいそうよ。彼女を捨てて私の彼になって」
「馬鹿かお前?お前に優しい分、はけ口が自分の女に向いてるだけだ。第一俺はミラー以外に興味はない。この小屋を守るために抱いてやったが、そろそろいいだろう。上手な男に抱かれるとどうなるか身を持って知ったろが。薬で充分だ。それで迷わずいける。試してみろ。こっちは愛情の欠片もないんだ。いい加減来るな」
「ばらすといったら?小屋と女どちらを取るの?」
「今のミラーは捨てられない。俺一筋だ。小屋のことばらすなら、今ここで殺してもいい。抱き殺してやる。町にでも放り出しときゃ誰かがひろって何か事件があったと勝手に思ってくれるだろうさ」
「本気なの?」
「試してみるか?初日の比じゃない痛みと苦痛味わうといい、大地よ短剣を現せ。さぁ、楽しもうか」
とカシオネが笑う。
「その短剣…何に使う気…」
「炎よ短剣に灼熱をもたせよ。服は脱げよ。服が燃えたら全身火傷だぜ」
「それで私の体を触る気?火傷になるわ、跡が残る。綺麗な体が台無しよ」
「知ったことじゃない。治癒で大方治るだろう?あまり脅すお前が悪い。好かれてると勘違いするな。俺はどんな女でも抱ける。ミラーがいない穴埋めはそうしてきたしな。正直、火傷より心臓を貫きたい気分だ。早く脱げ!もうどうでもいい、お前の事なんか。小屋は、俺が守る。お前をいたぶり殺してやると今そうきめた」
「じょ、冗談じゃないわ狂ってる。小屋一つのために、人殺すの?」
「俺にはその価値があるからな」
ミラーが後ろから首を抱きしめる。
「この小屋で愛し合ってたの?」
「いや、静かな時間だけが流れてた。互いの心臓の音をきいて抱き寄せるだけの日々。おたがい愛してるなんて自覚はなかったからな」
「そう、刀を冷やして捨ててカシオネ。それが無理なら私が受けるわその刀を」
「受けるって正気なの?それ燃え滾ってるわよ」
「かまわないわ。その代わり約束して小屋のことは内密にしてくれると」
「いいわよ。そこまでの覚悟なら隠しといてあげるわ。ここにももう来ない」
「ミラー、服を脱げ」
ミラーは全裸になってみせた。最初に焼かれたのは背中。ころげまわるわけでもなく声をだすわけでもなく、ただ、ぬいだ服を握り締めて耐えた。次は胸の谷間、次は尻、次は…
「もういい。消えるから。なんで耐えられるの?信じられない」
「こんな愛し方しかできない人よ。充分に知ってるわ」
女は消えた。治癒がかけられていく。だが傷跡は残った。
「皮膚細胞の修復薬がいるな…明日作るから待ってろ」
「久しぶりに錬金術が見れるかな?」
と笑うミラー。
「そうだな。俺が体に溺れていたからな」
日曜は教科書を持ち込まなかった。ただじーっと見ている。基本的なことはフォレストでやってあったらしく、釜で煮るだけで終わったみたいだ。飲んで、服を脱いでみせる。
「ちゃんと治ってる」
とカシオネは言った。服を着て学習室に行く。久しぶりに充実した勉強ができたきがした。それから不思議なほどカシオネは求めなくなった。土曜の日さへ抱き合って寝てすごすことが多くなったくらいだ。




そして二人は卒業した。




二人はハドルスの門を叩いた。



転生編 3-5
http://d.hatena.ne.jp/MitamaToki/20140418
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転生編 3-7
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