勝手がお好き!!~徒然満載

ゲーム依存症の創作好き

魔法使いになりたくて 転生編 6-2

放り投げる7色玉…途中で爆裂する。
「何!玉の破壊魔法なんて簡単には…」
「光よ包み込みし敵を滅ぼせ」
「闇よ光を打ち消せ」
同時に投げられる玉。
「透明無風の結界が二人を包む」
「風よ結界を打ち消せ…消えない」
「無駄だ加護の封じ結界…これを使えるのは長女だけだ」
「やっぱり分かっちゃうわよね」
姿を見せる長女。
「今、犠牲者を出すわけにはいけないの。貴方達も含めてね」
「一緒にフォレストに戻って頂戴。私…長の命令よ」
「長?親父はどうした?第一長女あんたはそんなものに興味を示す人じゃなかった!!」
「…今回は特別よ。父は私が殺したわ」
「…ねえさんが?何故?」
「時が来たからよ」
「時?」
「加護結界をはずすわ。逃げるならミラーを傷つける。いいわね」
「ミラー、ねえさんには逆らうな。この人は一人でフォレストを潰せる人だ」
「だがねえさん、あんたでも俺たちの絆は壊せないぞ」
「知ってるわ。貴方達は男と女のカード。一人のときは殺し屋と騎士のカードを背負ってる。どちらかを殺した地点で片方も死ぬ」
「カード占いか?」
「いいえ運命のカードよ」
結界が解かれる。
「棟を用意してあるわ。先に一人住人がいるけど、今は学校よ。今年で17になる。サリューナよ。それがもう一人の輪廻者。誰だかわかるわね…」
「私たちの娘よ」
とミラーがカシオネを見る。
「何が起きてる。ねえさん」
「…魔王が目覚めるわ。封印の方法は古に忘れられている。とって置いたのに知らない間に何代か前の父に焼かれたわ。封印の方法を探してるけど、今回は倒すしかない。輪廻者は魔王と直接対決する使者よ。フォレストの人間もね。今は戦闘の準備に錬金術をして。ミラーは狩人達に戦闘の仕方を教えて」
「何代か前ってことはやはりねえさんも輪廻者か…名前は違っていたのに」
「普通は名前に縛られるわ。だけど私はフォレストの加護者でもあった。縛られてるのは直系の長女よ」
「それって…どれくらいの確立で縛られるんだ」
「輪廻してなければほぼ確実に。強いわけでしょう」
と笑う。カシオネは気が遠くなった。カシオネの輪廻が50年から300年に一度…直系の長女など約30年に一度は生まれている。寿命を全うしても100年に一度の割合で輪廻してるのだ。輪廻者ならわかる。気の遠い輪廻の連鎖だ。一度も現世までその事を人に知られずに生きてきたことになる。なんという孤独だろう。
「名前がわからないのは不便だわ。おねえさん今の名前は?」
「サラリーだよ俺たちが知り合った頃とかわらない」
「そう、名前にも縛られるときは新しい輪廻者と知り合うわ。おそらく今回は一人じゃないでしょうけど」




「光よあらゆる敵を傷つけよ」
光の柱があっちこっちで昇る。ほとんどの者が地面に膝をつく。数人残ったものが弓を出現させる。ミラーは倍速魔法で弓矢を出現する。
「矢よ全ての矢を打ち落とせ」
射られた矢に分裂した矢が次々と当たっていく。弾かれる矢、続けざまに二連目を繰り出すミラー。
「矢よ弓を持ちし敵の肩を打ちぬけ」
これで全員との勝負がついた。
「まずはざっとこんなとこよ。私が傷を出なく死を望めば最初の者達は死に、私が肩でなく心臓を狙えば全滅してる。三手で勝負ありよ。それぞれ傷を癒して。道具にも魔法がかかることを覚えなさい。それから魔王の攻略は全てを消滅させるしかないけど、魂をさらけ出すには物理攻撃は有効よ。でも弓矢じゃ厳しいかもしれない。頭に叩き込んでて」
「ミラー、なんでそんなこと知ってる?弓まで使えるとは知らなかった」
「カシオネ!錬金術は?」
「切りのいいとこまでいったので終わらせた」
「私にもわからない。私の記憶の中に知識があるの」
「前回は魔王を騎士団とフォレストが封印したわ。その前線にミラーは居た。倒す方法もその時の攻略よ。その頃には彼女の武術も魔術も相当なものだった。彼女の一人のときのカードは騎士だと戻らせたとき言ったでしょう。絶対じゃないけど彼女はほとんどを騎士として生きてるはずよ」
とサラリー。
「俺がほとんどを殺し屋として生きてきたのと同じにか」
とため息をつくカシオネ。全くの真逆の人生を俺たちはあゆんでたのかと思う。
「ミラー、かわいそうだけど何故か使える、何故か知識があるじゃ困るの。全部の前世を思い出してもらうわよ」
「思い出せって言ったって覚えてないのに?」
「魔法がかかってるわ魂に。魔王を封印したときにはすでにかかってた。前世を知らずに生まれてくるミラーには影響しないけど、現世で貴方は過去の記憶を持って来て生まれてるわ。歯抜けは危険なの。その前にカシオネとの一戦、見せてせもらいましょうか」
「本気でかかって大丈夫?」
とミラーがカシオネ聞く。
「おそらくな」
目を細めてカシオネは笑った。




「光よ一人の命を奪え」
とミラー。ミラーは絶対的にカシオネの言葉を信頼していた。もしも殺してしまうことがあれば自分も死ぬまでだ。
「大地よ一人の心臓を石に変えよ、そして心よ相手を魅了しろ」
「風よ10層の守護結界となり心の臓を守れ、魅了は効かないわよ」
だが、ミラーの魔法で阻まれる。
「抵抗しきったか」
そして一言
「というより生まれたときに、すでに魅了されてるわ」
「あははは、なるほどな」
「それよりカシオネこそ抵抗しきったわね光。風よ炎よ大地よ紅蓮の渦巻きとなりて相手を取り巻き破壊せよ」
「我に向かいし五属性よ消えよ。水よ渦となりて相手を飲み込み溺れさせよ」
パキパキパキと鳴って割れてく風の結界。
「風よ空包となりて我を包み込み炎の龍よ水を蒸発させよ」
渦巻きからでてきたのは火傷を負ったミラー。だが
「水よ我に最大限の癒しを。光よ相手をベールで包み消滅せよ」
「闇よ最大限の力で光を消滅せよ。大地よいくつもの刃を出現し一人を串刺しにせよ」
「大地のよ包み隠す盾を出現せよ」
だが刃は盾をつきぬけミラーを刺す。ミラーは心臓部分だけ両手でかばい
「刺さりし刃よ、主を傷つけるために今一度とびたち水よ大地よ我に持続の癒しの力を与え大地よ鋭き剣を出現せよ」
刃と一緒に向かっていくミラー。カシオネにしても自分の出した刃に抵抗することはできないが
「大地よ包み隠す盾と大剣をを出現せよ」
カンカンカンと盾にはじかれる刃。刃が打ち込まれると同時に崩壊していく盾。まさしく矛と盾である。
「風よ三人分前へ移動せよ」
瞬間短距離移動魔法。でるのはカシオネの真後ろ円心をもちいて首をはねようとするがカシオネも承知済み。流れるように反対方向へ円周する。きっちり二人とも首に刃を皮一枚食い込ませ止めていた。両者剣を捨てミラーは後ろに飛び去ろうとしたところで手をひっぱりこまれ、たたらを踏みカシオネの胸の中に納まる。
「今ので勝負は決まった。相打ちだ両方の首が飛んで終わっていた」
そう言うとミラーを抱き上げ口付けをする。戦闘の後のカシオネの口付けは
荒々しい。
「サラリー、今日の武術訓練は終わりだ。もらって行くぞ」
「はいはい。どうぞミラーも大変なこと」




部屋に入るなりベッドに放り出される。ミラーは座るとカシオネを見る。カシオネは上着を脱ぎ、ミラーと口付けをする。カシオネの喉まで愛撫する舌はつばを飲み込ます余裕もなく、口からあふれ出す滴る唾液。それを手で感じながら口付けは止まない。永遠に続くかに思った口付けはそれでも10分ほどのことだろう。顎についた唾液を舐め取り顎下に口付けされる。上手に脱がされてく上着。あらわになる裸。まだ日の高い時間帯、火をつけている訳でもない。ズボンのホックをはずされると抱きかかえられショーツごと引き下げられる。全裸が光にまぶしかった。
「横になれよ」
「うん」
横になるとまた口付けから始まる。耳を丹念に愛撫される。吐息が息遣いがミラーを感じさせる。反対側の手は首筋を行ったり来たりしながら利き手は
胸をもみ出し、唇は舌で首筋を愛撫し強く吸われていく。キスマークをつけるのが好きな人だ。体中なめまわされながらキスマークが増えていく、その間、がら空きの胸が熱くビンビンするがミラー自信が触れることをカシオネは許さない。自慰の行為をカシオネは嫌う。例え思い浮かべるのはカシオネでも、その手はカシオネではない。触れられぬ苦しさをカシオネは楽しんでいる節もある。ミラーの手はカシオネの頭にある。時には抱きしめるように、時には拒むように…手か煩くなるとカシオネは手をミラーの頭に持って行き
「そっから動かすな」
とささやく。言葉の拘束である。いっそ縛り上げてくれればその手を動かせることはない。だが自分の意思で手を上げ続けるのは意外と辛い。その間にも脇を腰を責められ泣きたくなるくらい胸とあそこが熱い。充分に焦らされてからカシオネは胸に戻ってくる手と舌で充分に愛撫する。それから足をおもいっきし開かせる。だいたいはこれで挿入なのだが、今日はさらに苛められた。舌があそこを割ると滴り落ちる密液、舌を突っ込み容赦なく動かす。何度もいかされたかと思うと指で丁寧に向かれあらわになった敏感な部分を今度は責めたていかされる。そして再び舌が胸をはいだしたかと思うと入ってくる。大きさへの圧迫感。突き上げる子宮、そして肉と肉とがすれる快楽。何度も何度も一緒に絶頂に達しながらすぐ硬くなるカシオネのもの。その日はそれだけじゃ物足りなかったのか姿勢を変えさせられる。正常位を好むカシオネには珍しいことである。座らされ付きあげられて子宮に痛みさへ走る。その次はお尻から入れられて、ベッドから下ろされて後ろから片足を持ち上げられて、入ってくる支えてる足がかくがくする。その腰を片手で支えながらカシオネは上下運動を繰り返した。中に放ってからカシオネが言う。ベッドに降ろしながら
「大分、辛そうだな」
「戦闘の後だし…カシオネが本気で抱いてるもの…」
「まだ物足りない。耐えろ」
「ん。愛してるカシオネ」
「ああ、知ってる」
そういうと手にしていた人差し指を凄い力で親指の爪で切る。流れる血に吸いついた。これさへなければね。とため息を付きながらそれでも愛しそうにミラーはその姿を見つめていた。明け方、落ち着いたようにカシオネは眠った。




「それじゃ、何かあったから隠されているのだろうけど…覚悟はいいミラー」
とサラリーの言葉にミラーは首を振る。
「怖いです。とてつもなく怖いです。カシオネのいない時を自分がどう過ごしてきたかなんて考えたくもない…でも必要な事なのですよね?逃げれないのですよね?」
「ごめんね。ミラー貴方は強いわ。でもその強さが不安定なの。思い出すことは決して良いことに繋がるとは限らないけど、無理やり魂を操作すれば壊れかねないわ。だから覚悟を決めて欲しいの」
「ねえさん。なら一つ聞いていいか?俺たちの転生はどうして始まった。魔王を倒すために転生してるわけじゃないはずだ。少なくとも魔王を最初に封印したとき俺たちの転生は始まってなかった。ミラーは記憶なしに二度目の魔王を封印したと言ったが俺は転生していなかった。なら魔王を倒すために転生しているわけではないだろう?」
サラリーはため息をつく。
「転生を決めるのは遇者と賢者の仕事よ。貴方達二人を選んだのは…キャルとシャルセよ。二人に関わりしもので二人を選びしもの…二人は私と同じくらい遥か遠い昔から転生を繰り返してるわ傍観者として…」
「ねえさんはどれくらい…」
「フォレストが誕生してからずっと…普通はカードの入れ替え…魂の消失がくる。最後の魂は輪廻を覚えていないものよ。ミラーもカシオネももう終わるときが来ているわ。次の輪廻が最後でしょう。でも私は審判のカードを持って生まれてきてしまった。魂の消失はありえないの…何故なら魂を食べてしまうから…幸いなのはよく知った魂を今まで食べずに済んだことくらいかしら。愚者も賢者も同じよ」
ミラーが顔をあげる。
「シャルセ!生きてるの。輪廻してどこに!」
「わからないわ。逢えばわかるけど、彼らは縛りがない。姿も名前も立場も違うはずよ。シャルセとしての人生は異界に飲み込まれた地点で終わってるはずだわ。覚えていても声はかけてくれないでしょう」
「人をこのとてつもない輪廻に巻き込んどいて一言もなしか…」
「巻き込んだからこそ一言もないのよ。守られるために彼らには縛りがない」
「俺たちは消えたらどこに行くんだねえさん?」
「わからない人間が崇める神は輪廻を終わると特別な世界へいけるという説が多いけど…魔法界の私たちには理解できない思想よ。消失。それが現実かなとも私は思ってる」
「ようするに俺もミラーも居なくなるんだな永久に」
カシオネはミラーを向く。
「この一回だけだ次回の輪廻は俺も記憶をもたないらしい。お前もだ。めぐり合えるかもわからない。わかるのはずっと愛してきた。それだけだ。記憶のなかった輪廻を繰り返したお前がどんな生き様だったか知りたいミラー、俺はどんな過去も受け入れるからサラリーの魔法を受けてくれ」
「カシオネ…カシオネ…分かったわ。魔法受けます。狂っても知らないから」
「その時は狂ったお前を抱くさ」
と笑うカシオネ。
「なら魔法をかけるわよ。心よ魂の縛りし呪縛を……………解きほぐせ」
ミラーの目から涙があふれてくる目は見開いたまま。
「ミラー?」
とカシオネ。
「ライズリー…裏切っちゃった。現世の為に魔法かけてくれたのに私は魔法を解いちゃった」
「ミラー?」
「私の体ね、受け付けないの他人を。特に男の人を口付けさへ駄目でライズリーも最初は無理やり私を抱いてた。でも憎しみはなかったから愛したいと言ったら私にいくつもの魔法をかけて、記憶を消去し、カシオネのことを幼い日より見てた夢を忘れらせ、暗示をまでかけて、人形のようになった私をライズリーは愛したわ。そこまでして私はやっと抱かれることに抵抗をしなくなった。代償は大きかった。過去も未来も端から忘れ去った。騎士としての記憶も能力も、料理のしかたさへ…ただ私はライズリーを愛することで全てなくしてく自分を補って、歳を取っていったわ。死に方は心中。もう少しで人生を終わろうとしてたのに敵の多い人だったから襲われてね。その時にかけられたの魂に記憶の封印。私が前世を覚えているようなことがあってもカシオネとの前世以外を忘れていられるように。後はもう一人だけよ一緒に暮らしたのは…その人は私がその人を失い、自分の体に耐えかねて自殺するまで、口付けひとつしないで、ただ私の精神に安らぎをくれた。ただ抱けない事実を受け止めるのはとても辛いことよ。遺書だけ残して彼は40代で死んだ。私も後に続いたわ。後の転生はこの身を持て余して騎士としていつも前線に立ち、生き急いで早死にしてるわ。それが一番楽だったから…と言っても無理やり抱いてくるのはライズリーだけではなかったけど…他の記憶は嫌悪感ばかりしか残らない…ライズリーは優しくはなかったし、檻にまで閉じ込めて私を逃がさなかったけど…何故だろう?騎士の能力が欲しかったなら私をだめにしてまで抱き続けることもなかったのに…女なんて沢山いただろうに…私は彼に求められたいと思った。その理由がわからない」
「愛したんだろう…無理やり抱かれようと監禁されようとその男を愛したいと言ったんだろう?そして男はそれに応えた。さっき言ったろう?狂ってでも抱いてやると。男も同じだったのさ。悪かったな、俺はお前の一人の転生までも縛り上げてたのか」
ミラーは首を振る。
「カシオネといるときは誰に犯されても乗り越えられた。一人じゃ乗り越えられないから体が勝手に防御してただけだよ。実際無理やり抱かれて自殺した回数も一度、二度じゃない。狂った回数はもっと多いと思う」
「それにしたって好きな男にも抱かれられないんじゃ…」
「じゃあ沢山の人を愛して私はどんな顔してカシオネに抱かれたらいいの?それを心配したらこそのライズリーの処置だったのに…私は二人だけでも怖くって不安だらけなのに…」
カシオネが抱きしめる。
「記憶のない中で充分すぎる愛だ。不思議なことにお前の記憶、感情が全て俺に流れてきてる」
「魔法にそんな効力はないはず…」
とサラリー。
「でも確かに流れて来てる。もうじき記憶が融合する」
「私には記憶は流れてきてないけど…」
「俺の記憶や感情を知る必要はないミラー。お前が壊れちまう」
「ん、わかった。それに想像はつくし」
「あんまり想像するなよ。頼むから」
「だって最高30歳、離れてたわ。毎年学校に通いつめてた執着心はもう異常としか言えないわよ、カシオネ?私は助かったけど」
「正確には28歳差だ。親子ほど違うミラーを抱く背徳感はなかったぞ」
「それさへ甘美なくせに。カシオネの性癖は私が作ったものかしら?」
「コホン。魔法がおさまったなら各自仕事について欲しいのだけど」
「もう少しまってくれ、ねえさん。完全に繋がる」
「第三者に伝わる分けないのだけど、おかしいわねいくら考えても」
「第三者じゃない魂の半身だよ。ねえさん。結びを結んでる感覚かな」
「でも貴方達は片方が死ぬからと言って…結果的には死んでるわね。ずっとそうなの貴方達はフォレストが干渉しなくっても…」
「始めての転生以来フォレストが干渉しなかったことはないわサラリー」
とミラーがいうと、カシオネが
「完全に繋がった。少なくともすれ違ったことはないようだ。俺はお前を捕まえてる。それが苦しみになっても」
「大丈夫なの二人分の輪廻を背負って自分の分だけでも持て余してるくせに…私の分まで…」
「流れてきちまったんだ仕方ないだろう。それにお前は一人のときでも俺に忠実だった。どこまでも」
そう言って立ち上がる。
錬金術をしてくる」
と歩いていこうとするとカシオネは気を失い倒れた。
「全然大丈夫じゃないじゃない。二人分合わせれば軽く1万年超える月日が脳裏に焼きついたのよ。平気なわけがないわ。とりあえず頭は打ってない?」
とサラリー。
「大丈夫そうだけど額を打ってる。木の上で幸いだわ」
サラリーが魔法でふぁっとカシオネを浮かすと
「ミラー貴方は大丈夫ね?戦闘訓練に行って頂戴」
カシオネをちらりと見やり、ミラーは頷いた。




一通り終えてミラーが自分たちの部屋に戻る。カシオネが寝ている。髪を手ですきながら
「馬鹿な人。最初の人生で私を終わらせればこんな思いしなくて済んだのに」
「その言葉そのまま返すぞ」
「起きてたの?」
「ミラーの気配で起きた。口付けをさせてくれ」
顔を寄せると頭にカシオネの手が乗る。そのまま唇が触れ、しばらく二人は口付けをしていた。
「どちらにしろ結局お前は俺の絡めた縛りから逃げられなかったのだから…俺が呪いをかけたようなものだな」
「ううん。生きてるときは辛かった。でもその縛りがなければ今の私はもっと辛い思いをしてたと思う。それがのろいだとしても良かったかと」
カシオネが誘う。
「おいで。少し休もう」
「寝たばかりなのに」
「お前と一緒に居るのは癒されるんだよ」
ミラーはベッドに滑り込み、カシオネの胸に手を置き身を寄せる。カシオネはミラーを抱き寄せ静かな眠りについた。













転生編 6-1
http://sns.atgames.jp/diary/26171558




転生編 6-3
http://d.hatena.ne.jp/MitamaToki/20140508
http://sns.atgames.jp/diary/26174511