勝手がお好き!!~徒然満載

ゲーム依存症の創作好き

魔法使いになりたくて 55

「おいで、ミラー」
ミラーは静かにカシオネの中に沈んでいく。腰を動かすより突き上げてくる力の方が大きく、痛みと激しさとを感じながら達する。抜いてカシオネに倒れこむミラー。
「やっぱり犯す方が性にあってるな」
そう言うとミラーを抱えて位置を変える。口付けをしてくるカシオネ。カシオネは強い。錬金術室勤務で体力が衰えるかと思えば、どんな小さな時間も無駄にはせず体力作りと術の訓練に励んでいる。強くなっても弱くなってるとは思えない。
「今のだって恥ずかしいだけで犯されてるのと変わらないわよ…カシオネはきついんだから」
「まぁ子宮を突き上げる感覚は味わえるからな」
と体を敏感にさせていくカシオネ。投薬以来カシオネは求め続けていた。




エンジェルとサンドラがいる。ここは小さな会議室。
精子の提供?ここはそんなことまでしてるのか…断れるものなら断る。子供の認知ができない」
とカシオネ。
「それは規約ずみよ。契約は1ヶ月それでできなくても報酬は貰う。1割が貴方達伴侶の元に渡されるわ。認知はできない。それどころか父親であることを告知することもできない。最初からそのひとたちの子として育てられる。逢うことも許されないわ。今度の依頼主は大金持ちでね3億払うと言ってきているから逃がしたくないの。指名がカシオネなのよ。フォレスト家の血に惹かれたらしいわ。その家も代々錬金術師よトグと言えばカシオネには通じる?」
「ああ、金取り主義の錬金術一家だ。真逆だな。質より量を選ぶ。作るものも比較的簡単なものばかりだ。ただよく売れる筋を錬金術することでも知られてる」
「私とサンドラは監視役としてつくことになるほか、伴侶である向こうの男性とミラーは見学が許される。お願い資金繰りの為にも受けて頂戴」
「ごめん、カシオネ。この前念を押されたのに」
とサンドラも頭を下げる。
「ミラー聞いてたか。ちゃんと?」
「カシオネはいいの?できたら自分の子よ?私にはカルラナしかいない。もうできない。認知もせず他人に渡してもいいの?」
とミラー。口付けをしてくるカシオネ。見守る二人。
「俺にはミラーとカルラナがいればいい。それより耐えられるか?俺が他の女抱いて?」
きょとんとするミラー。
「それはカシオネでしょう。大丈夫?」
「俺は男だから抱く分には抵抗はない…ただ激しくなるぞ。毎晩覚悟しとけミラー」
「サチャーニーズの件以来、激しくないことなんてないけど…」
「餓鬼のころとあの時のミラーを思い出すとついな…」
「やっぱり知り合いだったの?」
とサンドラ。
「同窓生だった。ミラーに近づいた不届き者だ。痛めつけてやったつもりなのに…ずっと狙ってたんだな」
「そうなの…でも夜の話は二人のときにして聞いてて恥ずかしくなるわ」
「…私と話すのは平気なのに?」
「女同士の話と伴侶がいる時とじゃ会話も変わるの!」
よくわからない顔をするミラー。
「違うの?」
とカシオネに聞くミラー。
「ミラーは頓着しないからな。普通は相手と場所で変わる」
「じゃあ、受けてくれるのね。任務は1週間後午後1番から2時間それがカシオネに与えられる時間よ」
「最初は戸惑うだろうが1週間もすれば2時間あれば1、2回はできるさ」
「すごい自信ね。」
と呆れるエンジェル。
「経験がよくてさ。手取り足取り男にしてくれた先輩がいたんだ」
「その話は聞いたことない」
「聞きたいか?」
「半年間遊んでた人の一人でしょう?それだけで充分」
「ミラーは嫌じゃないの?自分はあれだけ他の男の人を拒否するのに」
と心配げにサンドラが聞く。
「カシオネの反動は怖いけど…他の人を抱いても戻ってくるからずっと側に居てくれれば平気だと思う」
「じゃあ見に来いよ。焼きもち的な感情が芽生えるかもだぞ」
とカシオネがいうと
「見てもいいけど無理だと思う。私には20年間のカシオネの記憶のが強烈だから…どれくらい側に居たと思うの?」
「そうだな。その間一度だって手放したことはない。これからもだ」
「うん」




「あーよくわかんない。ミラーの感情ってどうなってるの」
「簡単、カシオネが心で相手を望むなら少し気分悪い。でも仕事だし、学生の頃も私を抱けなかった反動だし私は大切にされてる。そんな自信がある。でも決して他の人を抱いて欲しいと思ったことはないけど」
「そんな事言って浮気されたらどうするのよ」
「浮気が私への当て付けなら平気。本気なら身を引いて死ぬかな…」
「ミラー…貴方どこまで馬鹿なの?」
「魔法の勉強しかしてないからな。人間関係は難しい」
「恋愛の素人が玄人に食われてる感じよミラー。他の人を抱くなんて嫌だって泣き叫べばいいのに」
「それはそれでサンドラ困るでしょう?自分がカシオネ以外に抱かれること考えれば、カシオネが他の女の人を抱くくらいは平気よ。おそらくカシオネは埋め合わせしてくるわ。私が辛いくらいに。それがわかってるから平気かな」
「それも辛いと普通は思うけど…」




初日から一週間4人の前でカシオネは依頼主を抱いた。綺麗な人だった。まるで貴族の出身のような美しい。顔、身体、指の細さまで非をとるところがない感じだ。カシオネの抱き方はとても優しい。それに対してミラーの体にはキスマークが増えていった。かなり乱暴に抱かれていることがうかがえた。最初に離脱したのは依頼主の伴侶で壁をぶち破って消えた。二週間目になると依頼主はミラーの視線を嫌った。
「ミラー仕事に戻ってろ」
その一言でミラーは来なくなった。三週間目になると監視役のエンジェルやサンドラの目も嫌い、とりあえずサンドラが消えた。最後の日はエンジェルも退席していた。




依頼主が消えてからカシオネがエンジェルの下へ来て言う。
「あの女、規約違反だぞ俺に新しい伴侶になれと言ってきた。丁寧に断ってはおいたが後の問題はそっちで解決しろ」
カシオネが言うと
「わかったわ」
とだけエンジェルは言った。その次の日無理やりミラーとカシオネは休日をとった。




朝から責められ続け、次の日までそれは続いたらしい。次の日サンドラはミラーについていた縄の後を見て、部屋に連れて行き上着を脱がす。縄で縛られた後、ろうそくであろう火ぶくれ、そして胸に無数の刺し傷を捉えて
「なんてひどい、こんな扱いうけてたの」
と問いただす。
「さすがに初めて。いろいろ恥ずかしかった」
とこともなげに笑うミラー。治癒魔法をミラーは拒否した。カシオネの愛の証だからと。サンドラはカシオネの元に行く
「どうして依頼主にあれだけ優しく抱けるのに、ミラーには拷問かけるのよ。普通逆じゃない自分の伴侶よ」
カシオネがサンドラを押さえつける。
「一ヶ月だ。平気だと思うか?最後にはミラーまで裏切れと言われて本気で平気でいられると思っていたか。ミラーは逆らわない耐えるだけだ。俺の苛立ちも平気じゃなかったのも気付いてる。あいつは怖いと言っても受け入れる俺のすることならな。あんな女を抱いてると確かめたくなるんだ。ミラーの従順さを無償の愛を」
手を離してやり直しの仕事を始めるカシオネはどこか苛立ちを隠せないようだった。迫力に初めてカシオネを怖いとサンドラは思うのだった。




今度はミラーの元へ行く。ミラーは丁度狩りを終えて部屋に居た。カシオネのところへ行ったことを話すと
「仕事を止めさせたの?サンドラこわいもの知らずね」
とミラーはいいながら茶をいれる。
「言ってたでしょう毎晩覚悟しろって。カシオネが耐える代償を私に甘えていたのよ。おおよそ優しい抱き方をする人じゃないわ。たぶん私以外には優しいのだろうけど」
「優しく抱かれたことないの?」
「優しいときは優しいよ」
「でもね、普段冷静な人だからたががはずれるとね、何も考えられなくなっちゃう。ただ欲求を埋めるだけの時もある。なにかあると激しくなると言ったでしょう。今回はカシオネにとっても限界スレスレだったんじゃないかな。私との間には子供をつくれないのよ。なのに種馬にされたの。辛くないわけがない」
「ミラー…」
「大丈夫だから気が治まったらカシオネが治癒をかけてくれるわ。それまでは他人にこの体をどうこうされたくないの」
「おおよそ予測はついてたの?あんな平気なこと言ってたのに」
「ここまでできる人だったとは思わなかったけど…だいたいね」
「そんなんでも愛してるの?20年間の優しさなんて消えてるかも」
「消えてても記憶に残ってるもの。愛してなくても側を離れることは考えなかったわ。愛してたらこんなときこそ寄り添うべきでしょう。大丈夫よ。カシオネは強い人だからすぐに落ち着くわ」




「くだらない大金だな」
とカシオネ。
「家に送ったら?魔法庁の援助がなくなって大変でしょう」
「こんな金、なんて送る?」
「仕事の貢献でボーナスが出ただけでいいんじゃない?」
「そうするか、ミラー服を脱げ癒しをかける。どこを傷つけたかも覚えてない」
「もう随分自然治癒してるけど…」
といいながら脱ぐ。治癒をかけながら
「ごめんな」
と一言だけ言う。
「できるなら、私の前でまで平気な顔しないでその分カシオネの抱き方は荒くなるんだから」
そういうとミラーは口付けをする。入ってくる舌を受けながら押し倒されていく。
「男性恐怖症の一旦は俺にあるのかもな」
「どうして?カシオネを怖いと思ったことはない」
「あんなことされてもか?」
「ちゃんと耐えてたでしょう?」
「ああ、だからおかしい。他の男に抱かすよりひどい行為だ」
「他の人は嫌、殺されるほうがまし」
とびくっと震えるミラー。
「だからおかしいんだよ。どこまで俺を受け入れる。普通なら愛想をつかしててもおかしくない」
「時々わからなくなる昔と今の違い…変わったのはカシオネに抱かれるようになったことだけ」
「かもな俺も愛してると自覚しないままミラーを俺のものとして疑ってなかったようなきがする。今日は優しくいくよ。激しさになれたミラーにはものたりないかな」
「ううん。優しいカシオネ好きよ。昔を思い出す。守られてばっかりだったあの頃…」
「ああ、傷つける事なんて考えられなかった。ひどい男になったな俺は…」
「その分、深いわ。カシオネの愛は。私を求める欲求も」
「優しくても深いさ。思い出させてやる」
そのまま二人は深く優しく愛し合った。カシオネもその日を境に随分と落ち着いた。




それから2ヵ月後、事務連絡だけ届く。無事に妊娠はしたが伴侶とは別れたと。
「男としては他の男にだかれるのは屈辱だよな」
「でも別れを望んだのは女の方でしょう」
とサンドラ。
「よほど貴方を気に入ったのね」
とエンジェル。
「俺の本性を知って逃げないのはミラーくらいだ」
「全くよ。処女のまま相手を愛するとあーなるのかしら?」
と疑問を投げかけるサンドラ。
「テルジスが初めてじゃないのか?」
「私はミラーと違って美しさも磨いていたわ。男が寄ってこないと思うの」
「一つ聞いていいか何故別れた。テルジスとは何故別れない」
「簡単よ。私を満足させたのはテルジスだけだわ。心も体もね」
「ようするにサンドラの気の強さに逃げなかった初めての男か」
とカシオネが笑う。
「何よそれ私はかわいいんだから」
「そのかわいさはテルジスじゃないとわからなそうね」
とエンジェル。
エンジェルさんまでひどい」
「冗談だよ。子供を失ったサンドラは守りたいオーラーを放ってた。あんなもろさがあるなら男は守りたくなるさ」
「後は相性よね。殴られたら私なら反撃するもの。それに夜の相性も悪くないせっかちだけど私もいくのは早いから」
「へーミラーに言ってやろう。夜は自分のペースで困るとか言ってたぞ」
とカシオネがにやにや笑う。
「何、ミラーしゃべっちゃうの。うっかり話もできないじゃない。こっちのこと知ったついでよそっちのこと話なさいよ」
「あいつは耐えるだけだよ俺が早ければ早い。遅ければ遅い。上り詰めるのは一緒だ。そこまで耐える。女のがいきやすいのにな。だからいじめたくなるんだ」
「究極ね。ミラーを欲しがる男は沢山いるでしょうね」
「だけと処女を奪う前から俺のものだったからな。他の男には触れさせなかったさ。ミラーもそれを望んでたしな」
「パートナーはお互いしか考えられないと言われたときからそれはわかっていたわ。伊達に年取ってないもの」
エンジェルさんは私よりもっと性欲をコントロールしてきたのよね。苦しくなかった?辛くなかった?」
「苦しいときや辛いときは側に居たわ。仕事も放り出してただよりそうだけだけど安心するものよ。ミラーがカシオネの鼓動を求めるのと同じね」
とエンジェルは笑った。












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